病気・障害別 50音インデックスはこちらから

先天性代謝異常

先天性代謝異常とは】

酵素の欠損や働きが十分でないため、体内の代謝がうまくいかず、余計な物質がたまったり、必要な物質が不足して、発育障害、知的障害(精神障害)、意識障害など全身に影響を与える病気。

出生直後から意識障害、けいれんなどを起こす、成長とともに発育障害、知的障害、退行を起こすなど、症状の出る時期や状態は病気によって違う。

新生児マススクリーニングで見つかることもある。

先天性代謝異常の治療】

病気によって違うが、早期に発見し、不足している
酵素を補ったり、体内に不必要なものがたまらな
いような治療食にしたり、酵素の働きを助けるビタ
ミンを大量投与したりする。

骨髄移植を含む細胞治療を行うこともある。

遺伝子治療も研究中。

【ライソゾーム病】

ライソゾームは、細胞内気管で体内でいらなくなった物質を分解するためのたくさんの酵素を持っているが、この酵素のどれか一つでもうまく働かないと、余分な物質がたまりすぎて、いろんな障害が出てくる。これがライソゾーム病で、欠損する酵素により、ムコ多糖症、副腎白質ジストロフィー、テイサックス病、ゴーシュ病などがある。

原因となっている遺伝子異常がほとんどの病気でわかっており、遺伝子診断が可能となっている。

欠損している酵素を体外から投与する酵素補充療法や、欠損酵素を再生・分泌できる細胞を移植する細胞治療法の研究が進み、その一部は臨床実験で応用されている。

また、欠損している遺伝子を細胞の中に導入し、個々の細胞が酵素を産生できるように改変する遺伝子治療の研究も行われている。

【フェニルケトン尿症】

新生児マススクリーニングで検査する

発症頻度は、7万8600人に一人

アミノ酸異常の一種で、常染色体劣性遺伝する。生まれたときは何の症状もないが、生後2〜3ヶ月ごろから、フェニルアラニンがたまり、メラニン色素を作るチロシンが欠乏するために、髪の毛が赤くなり、皮膚が白くなり、湿疹が目立ち始める。けいれんや退行現象が見られることもある。

治療は、低フェニルアラニンミルクを飲ませる(普通のミルクと併用)。生後一ヶ月以内に治療を始めれば、知的障害を防ぐことができる。

【メープルシロップ尿症】

新生児マススクリーニングで検査する

発症頻度は、50万4700人に一人

アミノ酸異常の一種で、常染色体劣性遺伝する。生後一週間以内にミルクを飲めない、嘔吐、けいれんなどを起こす。おしっこがメープルシロップのように甘いにおいがする。

治療は、分枝鎖アミノ酸除去ミルクを飲ませる(普通のミルクと併用)。食事療法、ビタミンB1の投与。

【ホモシスチン血症】

新生児マススクリーニングで検査する

発症頻度は、19万2600人に一人

アミノ酸代謝異常の一種で、常染色体劣性遺伝する。白内障など、視覚障害や知的障害を起こす。血栓を作りやすいので、脳梗塞、心筋梗塞を起こすことがある。

治療は、低メチオニン・高シスチンミルクを飲ませる。ビタミンB6の大量投与。

【ガラクトース血症】

新生児マススクリーニングで検査する

発症頻度は、3万5700人に一人

糖質の代謝異常で、常染色体劣性遺伝する。T型、U型、V型があるが、V型は無症状なので治療は必要ない。T型は出生直後から、嘔吐、黄疸、低血糖の症状が出て、知的障害を伴う。U型は重い症状はない。

治療は、乳糖除去ミルクと乳糖除去食。

【遺伝診療科を受診する病気(50音順)】
染色体異常   先天性代謝異常

▲ページトップへ