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新生児・乳児の嘔吐(2)

肥厚性幽門狭窄症

生後2〜3週間ぐらいから発症。1万人
に5〜7人の割合でみられ、4対1で男
の子に多いとされている。胃の出口で
ある幽門部の筋層が厚くなるため、内
腔が狭まり、胃の内容物が腸に流れに
くくなり、哺乳後しばらくして噴水のよう
に吐く病気。

吐いたものに胆汁は含まれないが、血
液が混じることがある。母乳やミルクを
ほしがりよく飲むが、嘔吐のために体重
が増えない。便の回数が減るので便秘を疑う親もいる。

治療は脱水症状には輸液を行い、血液電解質の異常があれば、同時にそれを行いながら、硫酸アトロピンを哺乳前に経口投与すると85%近くは改善する。同薬を注射すれば95%に効果があるとされている。それでも改善しない場合は、筋層を切開する簡単な外科手術を行う。

急性胃腸炎

ロタウイルスや風邪ウイルスなどのウイルス類、病原性大腸菌といった細菌類が原因で起こり、嘔吐と下痢を繰り返し、発熱、腹痛、食欲不振などを伴う病気。

細菌性の腸炎では血便が出ることもあり、ロタウイルスでは白色、または黄白色便になる。脱水が進むと尿量が少なくなる、体重が減る、眼球が陥没する、大泉門が陥没するといった症状が現れ、さらに進行すると脈拍数が少なくなったり、チアノーゼ(顔が紫色になる)、意識障害、けいれんなどが現れるので、早めに診察する。

治療は脱水症状の改善が主となり、輸液を行い、食事は水分が多く消化のよい、脂肪分が少ないものを与える。必要に応じて薬物療法を行う。

腸重積

腸の一部がその先の腸に入り込んでしまう病気で、生後6ヶ月から3歳までの乳幼児に多くみられる。

主な症状は腹痛、嘔吐、血便。乳児は腹痛を親に教えることはできないが、急に不機嫌になり、足をおなかに引き寄せて激しく泣くことから判断できる。

腹痛は間欠的で、泣いたり泣き止んだりを繰り返す。やがて顔面蒼白になって嘔吐し、時間の経過とともに吐瀉物に胆汁が混じる。発症して数時間たつと、いちごジャムのような血便を出す。症状から腸重積が疑われるときはすぐに受診する。

早期に発見できれば、バリウムや空気による注腸整復方などで入り込んだ腸管を元に戻すことができる。しかし、発症後72時間以上経過している場合は、外科手術が必要となることが多くなる。特徴的な症状がそろっていなくても、早めに病院に連れて行くこと。