脳性麻痺
- 【脳性麻痺とは】
胎児のときから生後1ヶ月までに起きた脳障害の後遺症で、運動発達や姿勢に異常を起こす病気。
運動発達障害の程度はさまざまで、歩き始めが遅れる、足を引きずって歩くぐらいの程度から、首もすわらず寝たきり状態になる、まで幅がある。
脳の先天異常を持った赤ちゃん、早産の赤ちゃん、
新生児仮死を起こした赤ちゃんによく見られる。
頻度は1000人に1〜2人程度。赤ちゃんのときに発見して、運動を促すリハビリを
行う。- 【脳性麻痺の原因】
脳の中の、運動をつかさどる部分に障害があるた
めに起こる。障害が広範囲に及ぶときは、知的障
害を重複することがある。早産の赤ちゃんの場合は、脳室周囲白質軟化症、脳室上衣下出血、脳室出血など、成熟児の赤ちゃんの場合は、低酸素性虚血性脳症、頭蓋内出血などの障害を起こす。
脳腫瘍など
- 【脳性麻痺の症状】
新生児期の無呼吸発作、けいれん発作、母乳やミルクの飲みが極端に悪い
首がしっかりしない、反り返りが強い、体がかたい
首がぐらぐらしている、抱っこしたときにいつも体を突っ張らせる、手足の動きが悪く、体がかたい感じがする、などが低月齢のころから見られるが、これらは健常の赤ちゃんにも見られることがある。
運動発達の遅れ
赤ちゃんの運動発達は個人差もあるが、運動発達の指標が月齢に比べて2ヶ月以上遅れているときは注意。
- 【脳性麻痺の診断】
視診
赤ちゃんの自然な体の動きを観察する。
神経学的検査
筋肉の硬さや腱反射などを診察する。CT検査やMRI検査で脳の検査をすることもある。
- 【脳性麻痺の経過】
何もしないでほうっておくと、体の動きに癖がついてしまったり、関節が固まったり(関節拘縮)、脱臼したりする。
- 【脳性麻痺の治療】
ダメージを受けた脳の部分を機能回復させるのは難しいが、赤ちゃんや幼児の場合は、脳のほかの部分が、ダメージを受けた部分をカバーする働きをする。すでに脳ができあがり、部分ごとの役割を決めてしまっている場合はカバーできないが、赤ちゃんや幼児はまだそこまで役割が決まっていないのでカバーしやすい。それにはリハビリが有効。なるべく早期に始めるようにする。
筋緊張が強い場合は、筋弛緩薬などを投与することもある。
